夜行急行『津軽』は山形に午前5時前に到着する。上野からEF65(PF)牽引で出発、黒磯から福島まではED75、福島から山形まの勾配区間はEF71が、そして山形からはまたED75が牽引する、なんとも機関車の付け替えが多い列車だ。
 その『津軽』を降りた私は仙台に向かうため仙山線の一番列車に乗る。その列車がこの写真の『ED78重連+旧型客車』である 。仙台に着くのが8ごろと時間がちょうどいいのと、旧型客車のノスタルジッ ク感が好きで、仙台へ行くときはほとんどこのルートであった。
 しかし、仙台と山形を結ぶから仙山線とは安易 な...いや、とてもわかりやすい名称ですね。
 この『ED78』は交流電化区間の勾配がきつい線区用に作られた機関車で、当時福島機関区に全車配属され、奥羽本線福島〜山形と 、仙山線で活躍していた。
 現在では福島〜山形へ新幹線が乗り入れるため に、この区間の線路を新幹線と同じ幅に合わせて(改軌と言う)しまったため 、仙山線で貨物列車に使用する数両を残し廃車されてしまった。
 列車が停車しているのは当時の2番線になるのだが、 やはり山形新幹線乗り入れの工事で、面影は残るものの、この景色も変わって しまった。また、近年駅ビルが完成し、山形県の玄関口であるこの駅もようやく近代都市にふさわしくなった。
 別に先代の駅舎が嫌いだったわけではないのだ 。昭和の戦後成長期に建てられた東北地方独特の雰囲気を持つどこにでもある ような...(いや、なんかうまく言えないなぁ)という大きい駅舎だったと記憶している。