短命の国分寺支線



 池上電気鉄道は昭和3年10月5日に雪ヶ谷〜新奥沢の1.5キロという支線を開業しています。その名も国分寺線
 この路線は中央線の国分寺まで多摩川に平行しながら建設するという計画のものだったらしく、国分寺までの免許を取得したものの、予定した経路に平行するように大井町線があり、着工する時になって大井町〜二子玉川(目蒲電鉄、昭和4年11月1日全線開通)が先に開業してしまいます。
 この大井町線も多摩川沿いを上っていく予定で、競合するこになるので、目黒蒲田電鉄と合併する前の昭和10年11月1日に廃止となってしまいます。
 営業キロ数からして、終点の新奥沢駅は目蒲線の奥沢駅から離れていたであろうと想像できます。敷地自体はその後民家の敷地となり、すぐ横を平行する道路を東急バスが今でも走っていたりします。

 合併前の昭和11年1月1日には慶応グランド前駅が千鳥町に、東調布駅が久ヶ原(現久が原)にと名称変更。

 余談なのですが、御嶽山駅から徒歩8分ほどのところに「東調布警察署」というのがありました。いつ名称変更したのか知りませんが、平成の代になる頃かな、「田園調布警察署」になっていました。変更したい人がいたから変わったのだろうけど、田園調布駅からはうんと離れています(自転車で10分くらいか?)。地名は田園調布、なのでいいんですけどね。