跨線橋が特徴的な大井町線荏原町にて撮影。撮影日は2001/8/14の朝、このテキストを書いている現在はもうすでに過去の車両……な8051Fであります。

 カーブの途中にあるこの駅は、望遠レンズを使うとこんな感じで撮影できます。石積みのホームに木造の柱、なんと言っても東急線唯一のデザインをした昭和34年製の跨線橋。
この跨線橋、内側を見るとカーブを描くものがレールであることがわかります。デザイン的にわざと付けた物ではなく、デザイン性のある構造体というワケなんですね。
 数年前の耐震研究かなにかの発表で、一部の古レールを使った建物はたいした耐震性が無い、との発表記事がありました。構造にもよるがとの注釈付きだったと記憶していますが、レールはしなってしまうためH鋼のかわりにレールというような安易な設計だと、重いばっかりであまりよろしくない、といった内容でした。そういえば国鉄の古い時代の跨線橋などはレールを使うのが普通でしたねぇ。年代が後半の設計だとレールを曲げて使っていたり、筋交いのごとく補強が多く入っていたり。
 荏原町の跨線橋を見る範囲では、直線的なところにはH鋼を。そしてレールを曲げることによって接合部を減らし強度を上げる設計ととれます。レールに刻印を見つけることは出来なかったのですが、レール自体もすごい古い物は混じっておらず、国産物ではないかと思います。とすると、自社内で出た古レールを使い、試作的に作ってみた、という感じなのでしょうか。国鉄や他の私鉄線でも、このデザインは見かけたことがありません。捜せばあるのかもしれませんが……(^^ゞ
 そういえば、古レールを使った構造物、東急線ではあまり見かけませんね。中延のホームにある国鉄チックな上屋くらいしか記憶が無いなぁ。


制作:2003/9/2


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